http://www.belfasttelegraph.co.uk/photo-galleries/article13909724.ece
見出しに「2組目」と書いてあるエントリでは、本館での2番目の紹介記事で言及したものを扱っています。
なお、以下に貼り付けるURLは既に変更になっています(写真が差し替わっています)。このため、参照すべき写真をサムネイルのサイズにし、どういう写真なのかがわかる程度にした状態で添付しますので、それを参考に上記URLから探してください。

一様に硬い表情で住宅街を集団で歩く人々。歩道に女性が1人いるかもしれないけど、30名ほどのこの集団は男性だけです。スーツにネクタイとか、ブレザー姿で、それなりにフォーマルな集まりだということが見ればわかります。そして彼らの何人かは手に棒状のもの――1秒ほど見つめればわかるように、ハーリングのスティックなのだけど――を持ったりしています。
ここまで見てキャプションを。「Blackstaff川で銃殺体で発見されたジョン・ジョセフ・キャヴァナの葬儀に参列する人々。1971年1月27日」。
http://cain.ulst.ac.uk/sutton/chron/1971.html
27 January 1971
John Kavanagh (28) Catholic
Status: Civilian (Civ), Killed by: Irish Republican Army (IRA)
Found shot by Blackstaff River, off Roden Street, Belfast.
ベルテレの写真キャプションには書かれていないんですが、この人はIRAに殺されたカトリックです。
もう一度、写真を見ましょう。「アイリッシュ・トリコロール」など、「アイルランドのシンボル」がここにはありません。ハーリングのスティックを除いては。
この「シンボルの不在」の意味について、少しの間、考えてみてください。なぜここに、「彼ら」のシンボルがないのかを。「カトリック」が集団として「リパブリカン・ムーヴメント(つまりシン・フェインとIRA)」に染まっていたわけではない、ということを。